運動好きな子どもに育てるための2つのヒント

運動好きな子ども

運動好きで、健康な子どもに育てたい!そのために、外遊びが大切なことは多くのお母さんが理解していることでしょう。でも、実際には「時間がない」、「遊ばせ方がよくわからない」、「他の子とトラブルになったらどうしよう」・・・と、不安に思うこともたくさん。そんなお母さんたちの悩みや疑問に、体育学や体力学の見地から、木塚先生に答えていただきました。

お母さんが元気なら子どもも明るく活発になる!

― 家事や仕事に日々追われているお母さん方にとって、子どもとの外遊びの時間を確保するのは、なかなか厳しいように思えますが。

たしかに、つい後回しにしがちですよね(笑)。でも、そんなお母さん方によく言う“裏”キーワードがあるんです。それは「子どものためは自分のため」。このフレーズ、どういう意味かと言いますと、「子どもと遊ぶことは、じつはお母さんにとってもメリットがあるんですよ」と。外遊びが大人にとってメリットになるなんて・・・あまり信じられないかもしれませんが、じつはかなりのエクササイズになるんです。わざわざスポーツジムにお金と時間を費やさなくても、子どもと外で楽しんでいるだけで、かなりのトレーニングになるんです。

たとえば公園で、お世辞にも上手とは言えないバドミントンのラリーをやっている親子の姿ってよく見かけますよね。あれ、じつはカロリー消費にかなり効果的なんです。子どもが遠くへ飛ばしたシャトルを走って拾いに行ったり、逆に、まったく飛ばないシャトルを猛ダッシュで打ち返したり・・・エクササイズ面から見ると、上手い人よりあまり上手ではない人同士の方が、エネルギー消費が大きくなる場合もあるんです。だから、これからは「ヘタだから恥ずかしい」なんて考えずに、堂々と、エクササイズしているつもりでラリーを楽しんでください。もちろん、散歩がてら外に出るだけでもエクササイズになりますし、元気なお母さんだったら、子どもと一緒に空き地で鬼ごっこなんてどうでしょう。お母さんは頭も使って、なるべく子どもをたくさん動かすようにできると理想的ですね。

運動好きな子ども
― 子どもと遊ぶだけでエクササイズになるなんて魅力的ですね。でも家の中のことを放って外出なんてできません。

ご安心を。日常の家事自体も立派なエクササイズになっているんですよ。たとえば、カレー皿を3枚洗うのは腕立て伏せ5回分に相当します。洗濯物も、目線よりちょっと高め、肘が十分伸びる程度の高さに物干しがあると、二の腕が鍛えられます。日本人は運動と聞くと、つい気合いを入れないとなんて思ってしまいますが、じつは、こうした何気ない日常の活動も立派な運動なんです。「毎日家事で忙しい」と嘆くのではなく、自分磨きのためと思って、積極的に日常生活を送ってみませんか?お母さんが明るく元気だと、子どもも元気になるんですから。

事実、発育発達学という分野の研究で、お母さんの活動量が多いと、子どもも活動量が多くなるという結果が出ています。家事に外遊びにとお母さんが動き回っていると、小さなお子さんなら必然的に引っ張られて行動しますからね。特別なことはしなくて大丈夫。日常的に“動くこと”を意識するだけで、美しい容姿を手に入れられるだけでなく、子どもも活発になるんです。

次の「短時間でもOK!外遊びは量より質」へ続きます。

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プロフィール
木塚朝博先生
木塚朝博筑波大学大学院体育科学研究科修了。博士(体育科学)。筑波大学学生部学生課文部技官(体育センター勤務)、工業技術院生命工学工業技術研究所研究員を経て、現在、筑波大学体育系教授。専門は、体育学、体力学。著書に『身体性コンピテンスと未来の子どもの育ち』(明石書店、共著)他多数