紙飛行機は身近にある紙で飛行機の形に折って、飛ばして遊ぶもの。よく飛ばすためには本物の飛行機が飛ぶ原理と同じく、航空力学を踏まえて折る必要があります。それは紙の部品を貼り合わせて組み立てる紙飛行機も同じです。

お父さんはもちろん、お母さんも子どもの時に作って飛ばしたことがあるはず。紙飛行機を作ったり飛ばしたりする時に、「どうしてかな?」と思うようなところで声かけをしてあげれば、“物事や現象には理由がある“という科学の世界への気づきになるのです。そして、工夫をすればよく飛ばすことができるので遊びの中でも達成感を味わうことができます。さらに、紙飛行機を通じていろいろなことを子どもと話すことによって、親子コミュニケーションも深まって楽しいですよ!
丹波博士に聞いてみた!作って飛ばそう!紙飛行機
全日本紙飛行機選手権大会優勝者・丹波純さんに聞きました。


おへそ飛行機の作り方
この「おへそ飛行機」の折り方は日本で古くから親から子へと伝えられてきており、ていねいに作ればとてもよく飛んでくれます。いわば日本のモノづくりの心を伝承してきた紙飛行機なのです。
「おへそ飛行機」を折りながらこんな声かけをして、よく飛ぶ紙飛行機をめざしましょう!



声かけ(Q):なぜ、しっかり端を合わせるのか、分かるかな?
答え(A):まっすぐ飛ぶように左右の翼のバランスが狂わないためだよ



声かけ(Q):この部分がおへそだよ。なぜ、おへそを作るのかな?
答え(A):前のほうを重くしたほうが、よく飛びます。それに重ねて折った部分が開かないようにするためだよ。



声かけ(Q):なぜ、△と△、○と○が同じになるように折るのかな?
答え(A):翼の面積と、胴体の後ろの部分の面積をちょうど良いバランスにするためだよ。



声かけ(Q):なぜ、正面から見たとき、Yにするのか、分かるかな?
答え(A):飛んでいる時に、左や右に傾いた場合に、「やじろべい」のように元に戻るようにするためだよ。
こちらでは動画で折り方が紹介されています。
おへそ飛行機の飛ばし方
自分が一生懸命に作った紙飛行機が青い空を飛ぶのを見ると、特別な気分が味わえますよ。親子で競争するなら、どこまで飛んだかよりも、滞空時間(飛んでいる時間)を競うのがおススメです。
飛ばす時も、よく飛ぶコツがあります。声かけをして楽しく遊びましょう!
上下の調整

①急上昇して急降下する場合は、①と逆に後ろの角を2~3ミリ下向きに反らせます。
②すぐに落ちてしまう場合は、つばさの後ろの部分の角を2~3ミリ上向きに反らせます。
屋外での飛ばし方

風上に向かって、斜め上へ投げます。
宙返りのさせ方

「上下の調整」の②と同じ調整をして、思いっきり投げます。
こちらでは動画で飛ばし方が紹介されています。

小学校の頃より、自宅近くに住む吉田辰男氏(第2回国際紙飛行機大会チャンピオン)に 「弟子入り」し、本格的な競技用紙飛行機の作り方、飛ばし方を教わる。 1994年、第2回全日本紙飛行機選手権大会(日本紙飛行機協会、毎日新聞社/主催)で 優勝。日本チャンピオンに。各地の科学館、博物館や各種イベントで、親子を対象とした 「工作・実験 紙ヒコーキ教室」を行っている。単に紙飛行機を作って飛ばすだけではなく、実験などにより、「なぜ飛ぶの?」 「どうやって操縦するの?」という疑問に答えながら、子どもたちの科学・技術への興味関心を育てる教室を展開している。テレビ出演も多い。
⇒丹波博士の工作・実験紙ヒコーキ教室 Webサイト(http://www.tamba-jun.com)
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