上谷戸親水公園・若葉台公園 ~ 多摩の豊かな自然が残るいきものいっぱいの川辺の路(東京都稲城市)

上谷戸(かさやと)親水公園は稲城市民にもあまり知られていない、知る人ぞ知る、自然が豊かで虫やザリガニ、鳥たちなど、いきものたちとたくさん出会える親水公園です。古き良き時代の多摩の面影を楽しめる公園ですが、こちらの川辺の散策路を行くと、賑やかでおしゃれなニュータウンのある現代的な若葉台公園へとつながっていくのが面白い、いわば昔と今の多摩を同時に体験できるお散歩コースなのです。

上谷戸親水公園から若葉台公園へ続く散策路

昔の多摩から現代のニュータウンへ、タイムトラベル!

・年齢別おすすめ度
【1~3才】ママやパパといっしょに遊具で遊び、散策路では手をつなぎましょう。
【3~6才】遊具では自由に遊び、散策路ではすべって転ばないように気をつけましょう。
【6~12才】遊具では自由に遊び、散策路では積極的に自然に親しみましょう。

上谷戸親水公園のメインのエリアは上谷戸大橋の下にあります。水車がごっとんとまわり、のんびりとした箱庭のような公園で、橋の上をクルマが行き交っているが不思議なくらいです。5月のゴールデンウイーク前後には橋からたくさんのこいのぼりが吊り下げられます。たけのこ堀りイベントなどもあり、いつ行っても四季折々の表情を見せてくれます。

もちろん、子どもの大好きな遊具の広場もありますよ。息子はぞうさんのすべり台についていた双眼鏡にはまっていて、何度も登っては覗いていました。確かにバードウォッチングにも最適な公園です。

ここからお隣の若葉台公園まで続く、水辺の散策路が始まります。親水公園ですので、その気になれば水遊びもできます。お子さんが川で足を滑らしたりしないよう気をつけながら自然に触れてください。さぁ、虫アミをもって出発です!

今回、散策路を訪れたのは9月中旬でしたが、カブトムシやオニヤンマといった夏の虫たちに出会えました。オニヤンマは素早く、さすがに未就学児には難しかったので獲るのをパパがお手伝い。他にも水辺にはカナヘビやザリガニがいたりで、本当に昔のままの自然の姿を残しているような気がします。

こんなカモの親子も見かけました。なんだか仲良しでほほえましいです。

散策路の途中にはホタルのさともあります。ホタルの季節ではなかったので見られませんでしたが、ホタルが育つほど水がきれいなんだと思います。

こちらが散策路の終点、おとなりの若葉台公園のはじまりです。階段を登れば美しい木々や芝生が広がり、そのままおしゃれなマンション群や駅前の賑やかな商業施設につながっていきます。

公園には複合遊具もあり、たぶん仲良し(?)のママさんたちが小さいお子さんに付き添って、楽しそうに遊んでいました。

ウチの息子はこれからある運動会でのかけっこの練習をする!と言って、円形の芝生広場を走り回っていました。1位になれるかな、期待しています。

若葉台公園の展望台からは、晴れていれば遠くに西新宿の高層ビル群がはっきりと見えます。大都会と隣り合わせで、こんなにも豊かな自然があるとは改めて不思議な気分になりました。

稲城市ならでは、公園に行ったら梨やブドウのもぎ取りも

稲城市民の身体の半分は梨でできている!

・年齢別おすすめ度
【1~3才】ママかパパに抱っこしてもらって梨に触れましょう。
【3~6才】台に登って、両手で慎重にもぎましょう。
【6~12才】両手で慎重にもぎましょう。とり過ぎないように気をつけてね。

稲城市内には110もの梨生産農家があり、直売所も50件以上あります。街を歩けば、あちこちに梨園があり、公式イメージキャラクターも「稲城なしのすけ」という梨をモチーフにしたメカ(ロボット?)です。特に幻の梨といわれる「稲城」という品種はとても大きく、ウチの息子の顔とあんまり変わりません。贈答用に売っている「稲城」はさらに大きく、1つ700gほどにもなるそうです。

近くにある梨とぶどうのもぎ取りができる上原園という直売所に、家族全員で行ってみました。梨もぎの前に、当日もぎ取れる品種すべてを試食できます。これがけっこう大量なのでここですでに満足してしまいますが、これ以外にも井戸水で作った冷たい麦茶などサービスが充実しています。公園で遊んだ帰りに寄ってみてはいかがでしょうか?

踏み台が用意してあるので、子どもでも自分で梨やぶどうをもぎ取ることができます。ママが皮をむいて出してくれる家で食べる梨と違って、自分で収穫したものを食べるのは初めての体験だったので、美味しさも格別だったようです。「稲城」は大きいので、両手で持ってもがないと、子どもだと落としてしまいそうです。

他にも、ぶどうがたわわに実っていました。子どもは獲るのに夢中になりますが、獲ったものは最後は量り売りで持って帰ることになります。ぶどうは「ピオーネ」と「シャインマスカット」がありましたが、どちらも1Kg2,000円以上するので、子どものとり過ぎには要注意です!

梨は「稲城」の他に「豊水」もあります。「豊水」はシャリシャリと歯ごたえがあり、あっさりとしたお馴染みの味です。「稲城」は適度の柔らかさと滴れる果汁、そして洋梨のような甘さ。幻の梨といわれるだけあり、とても美味しかったです。たぶん、こんなに気軽に食べられるのはこのあたりだけだと思うので、稲城市民で良かった!という感じです。

 

ここが楽しかった!おすすめポイント

上谷戸の自然とニュータウンの整備された公園が合わさっていて、都心から電車で約20分の距離でこのような体験ができるのはすばらしいと思います。若葉台公園は広々としているので子どもをのびのびと遊ばせることができますし、上谷戸親水公園は“穴場”なので人が多すぎず、いつもゆっくり楽しめますよ。

 

公園情報
上谷戸親水公園・若葉台公園

上谷戸親水公園の散策路は上谷戸川のまわりにあり、豊かで澄んだ水辺で自然観察や水遊びができます。公園内には上谷戸緑地体験学習館があり、春は雛人形展やタケノコ堀、柏餅づくりなどが体験でき、麦の脱穀や収穫祭といった収穫体験など、さまざまな行事が年間を通じて行なわれているようです。

若葉台公園は上谷戸川の最上流に位置し、この公園の地下には砕石貯留槽があり、毎秒約3.7リットルの水源の確保されているそうです。事前に届け出を出せばバーベキューも楽しむことができ、地域のファミリー層に四季を通じて親しまれているようです。

若葉台の駅周辺の広場には、夏あたりには雑草を除草するためにヤギが登場するというウワサを毎年ネットで見かけます。駅前の商業施設もおしゃれですし、一度、お出かけしてはいかがですか。

 

住所:上谷戸親水公園:東京都稲城市若葉台1-2-21、若葉台公園:東京都稲城市若葉台1-19-1
アクセス:
●上谷戸親水公園へは京王相模線「若葉台駅」から京王バス稲12系統「長峰2丁目」下車、徒歩約5分
●上谷戸親水公園には駐車場あり
●若葉台公園は京王相模線「若葉台駅」から徒歩約10分

主な施設:
上谷戸親水公園:水車小屋、遊具広場、散策路など
若葉台公園:芝生広場、複合遊具、ロープのジャングルジム、テニスコートなど
公式サイト:稲城市ホームページ 上谷戸親水公園若葉台公園