ここまでやります!製作段階で徹底される安全対策 ~ 遊具の工場見学【後編】

さて遊具の工場見学の後編は、安全対策に注目しました。遊具の安全対策はデザインや設計段階から始まっているのですが、今回は工場見学で見た製作段階での危険防止やケガをしないための配慮をご紹介します。いろんな細かい配慮がされていて、驚きました!

製作段階で徹底される安全対策

それでは、材料やパーツ選びから見て行きましょう。

より、ケガをしにくい素材やカタチへ

広夢(ひろむ)くんと夢月(むつき)くんが熱心に見ているのは、ぶらんこの座板と呼ばれる子どもたちが立ったり座ったりする板です。奥にあるものが昔のもので、素材は木製の厚い板です。ビニールの保護材でおおわれているとはいえ、角はほぼ直角です。手前の広夢くんが触っているものは現在のもの。すべて樹脂製なので木製に比べ重さも軽く、角もまるいですね。

ぶらんこで遊んでいる子どもの側にお友達が近づいていって、座板に頭や身体をぶつけるという事故はよくあります。そんなことがないように子どもへしっかり教えることも大事ですが、万一起きてしまった時、ケガがなるべく軽く済むように素材やカタチが工夫されています。板が軽ければ衝撃もより少ないでしょうし、角が丸ければ出血せずに打撲だけで済む可能性も高くなるでしょう。大事なことですね。

 

パーツの中にはボルトもたくさん使われています。これも、子どもたちが手を触れる場所には、上のように指をひっかけることがない丸い山のボルトが、手を触れない場所には下のような六角形のボルトが使われています。六角形のボルトは締めたり緩めたりしやすく、誰もが持っている工具で扱える利点があるのですが、子どもたちの安全を考えて、あえて丸い山のボルトが使われるのです。

仕上げにこだわり、削って磨いてなめらかな仕上げに

鉄を切ったり溶接した段階で、どうしても毛羽立ったり表面の粗い部分ができてしまいます。そうした部分は子どもたちが指をひっかけてケガをするので注意深く削ったり研磨されて、なめらかにされます。

この丁寧な作業には子どもたちも気が付いたようで、鉄パイプが切断された面がなめらかに仕上げられているのを指で触って確かめていました。

だって、こんなに火花が飛び散るのでイヤでも目に入ります。職人さんはもくもくと作業をされていました。

おもりを吊るして強度を確認する載貨試験

こちらは、今回の工場見学ではいちばんダイナミックなシーンだった載貨試験の様子です。ぶらんこが子どもたちの重みに耐えられるかどうか、約200kgのおもりを吊り具にかけて、クレーンで持ち上げています。さすがに吊り具はびくともしませんでした。

小学6年生の子どもの平均的な体重が40~45kgですから、200kgで大丈夫なら、きっと設置されてから何年も安全が保たれるのではないでしょうか。

この他、吊り具でいうと「いたずら防止策」なんていうのも施されています。実は過去に、ぶらんこは吊り具の部分が外されて、梁の部分に巻きつけられたりするいたずらをされることがありました。そうしたいたずらの危険性を知らずに子どもたちが遊ぶと思わぬケガにつながることがあります。そこで、吊り具がいたずらで外されないように特殊な仕組みが取り入れられているのです。

工場と聞いて、いろんな機械がガシャガシャ動いているような場所を想像していた広夢くんと夢月くんでしたが、意外に静かで、いろんなところに人の手によって安全への工夫がこらされていることにびっくりし、感心したようです。今度、公園の遊具で遊ぶ時も、この工場で見た光景を思いだしてくれるでしょう。

 

まとめ

素材選びから、部品づくり、組立てから仕上げ、完成まで、いろんなところに子どもたちがケガをしないように安全対策が施されていることがよく分かりました。今回は金属素材で制作される遊具を見て行きましたが、樹脂系や木材系の素材の遊具には、また違った工夫があるでしょう。遊具で遊ぶ側も安全に遊ぶよう、気をつけないといけないなと思いました。

見学に協力いただいた工場
株式会社丸山製作所白井工場

【本社】東京都江東区亀戸7-5-1
【工場】千葉県白井市平塚2757
営業品目:遊具、公園施設(ベンチ、パーゴラ、あずまやなど)、エクステリア(木道・木橋、自転車置場など)、特注品(避難用すべり台、健身器具、モニュメントなど)
サイト:http://www.k-maru.co.jp/index.html